セブン!の心臓

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心臓に雑音があると言われた。
去年は6段階のうち1だったのが
今年は1~2段階
3~4段階になると薬を飲んで血圧を下げるなどの処置をしないといけない。

 



僧帽弁閉鎖不全症の診断
この病気が疑われる場合はまず聴診器で心雑音の程度を把握します。 

次に以下の検査を行います。治療開始後も定期的な検査が必要です。
•レントゲン検査:心肥大の程度や肺水腫の有無、気管の圧迫などを調べます。
•エコー検査:レントゲンでは分からない心臓の内部構造や機能を調べます。 腹水の有無も判断します。
•血液検査:心不全に伴って起こる肝・腎臓機能の低下、多血症などを調べます。
 
僧帽弁閉鎖不全症の治療
ほとんどの犬の心臓病は高齢になって病気が始まり症状が出てきます。
一度症状が出た場合は自然と治ることはないので一生涯の内服による投薬が必要になります。
元気も食欲もあるからといって放っておくとどんどん症状は進行し突然死することもあります。

心臓病の内服は心臓病を治す薬ではなく、心臓の負担をできるだけ減らし、今ある症状を緩和して心不全の進行を出来るだけゆっくりにする効果があります。

心臓病は早期に発見し、早期に治療を開始すれば薬の種類も少なく開始できますし延命できることも分かっています。
しかし悪くなってからの治療は薬の種類も多くなってしまい、延命効果は少なくなってしまいます。
日常生活での注意点
・散歩や運動:
犬は自分が心臓病だとは認識できません。
そのため飼い主さんが注意して運動制限をしてあげる必要があります。
興奮させない、長い散歩や突然走ったりしないように心掛けてください。
・シャンプー、ペットホテル
必ずスタッフの人に心臓が悪い旨を伝えて極力興奮させないように注意が必要です。
・定期検査の重要性:
心臓病は進行性の病気です。
心雑音のある子は3-6か月に1回は定期検査を受けましょう。
犬の1年は人間の4-5年に相当します。
1年間健康診断を受けないということは4-5年検査を受けていないのと同じことです。
心不全の進行の程度を調べ適切な内服に切り替えるためにも定期検査をしっかり行いましょう。
・緊急時の備え:
心臓病は突然症状が悪化し突然死することも多い病気です。
呼吸が悪くチアノーゼがおこっている場合はすぐに病院に連絡し治療を受けましょう

 


 

心臓は、よく知られるように、右心房・右心室・左心房・左心室の四つの「部屋」からなっている。
 心臓の機能を簡単に言えば、大静脈から右心房に戻った血液は、次いでその下部にある右心室に入り、右心室から肺動脈で肺に送られる。
肺で新鮮な酸素を含んだ血液は、今度は肺静脈から左心房に戻り、次いでその下部の左心室に入り、左心室から大動脈に送りだされていく。
その間、心臓をめぐる血液の流れは、心臓の伸縮に合わせて開閉される4つの弁の働きによって、精密に制御されている。
「僧帽弁」とは、そのなかの「左心房」と「左心室」の間で開閉する弁である。
先にふれたように、肺静脈から心臓の左心房に戻った血液は左心室に入ったあと、心臓の強い収縮作用により、大動脈に流出する。そのとき、「僧帽弁」は、血液が左心房に逆流しないように、しっかりと閉じている。
 ところが、マルチーズシーズーポメラニアンやキャバリアなどの小型犬のなかには、歳をとるにしたがって、この僧帽弁の組織がぶ厚く変性して、ぴったりと閉じなくなるケースが少なくない。
そうなれば、心臓が収縮して、左心室の血液が大動脈に流出するたびに、血液の一部が左心房に逆流することになる。
毎日、10何万回も拍動をおこなうたびに血液が逆流をくり返していれば、やがて心臓(左心房)も肥大していく。
また、肺静脈から左心房への血液の循環も悪くなり、肺がうっ血しやすくなる。
心臓が肥大すれば、その上を走る気管支を圧迫し、肺がうっ血すれば、肺呼吸もうまくいかなくなる。逆流量が増えれば、大動脈への血流も悪くなる。
 つまり、咳をしたり、呼吸が荒くなったり、貧血状態で倒れたり、といった症状が現れるのはすでに病気が進行し、心臓や肺の状態、僧帽弁の状態がかなり悪くなってから。
そのまま放置すれば、肺に水がたまったり、呼吸ができなくなり、一命にかかわる事態にもなりかねない。
心臓の精密検査を受けること。動物病院では愛犬の病状を確かめながら、血圧を下げたり、心臓の筋肉が拡大するのを抑えたりする、
心臓の保護薬を毎日投与して、病気の進行を抑える治療をおこなっていく。
 それと同時に、減塩、低脂肪など心臓病専用の処方食に切り替えていく。
塩気が多ければ、のどが渇き、水を飲む量が増える。そうなれば、血流量も増え、心臓への負担も増加する。
太りすぎも同様に心臓への負担が大きく、心臓病の大敵である。
歯周病など口腔内疾患があれば、その治療も重要だ。
口腔内で繁殖する細菌が血液のなかを循環して心臓に入ると、弁膜症を悪化させることもある。
 ことに家庭での暮らし方に注意、配慮が大切である。
薬剤の投与は、あくまで症状の緩和をめざすもので、病気を治すものではない。だから、塩分や脂肪分の多い人用の食品を愛犬に与えないこと。
また、外でほかの犬と出会うと、過度に興奮したりする場合は、ほかの犬たちが少ない時間帯に散歩に出たりする工夫も必要である。
 とにかく、血圧を下げたり、心臓の拡張を抑えたりする、心臓の保護薬をいったん飲ませはじめれば、飼い主が、毎日、生涯にわたって愛犬に飲ませつづける努力が不可欠である。
途中で、少し症状が軽くなったからと、薬剤の投与をやめれば、リバウンドで、病気がひどくなることもめずらしくない。